-- 立ち読みコーナー --

精神分析の終焉 フロイトの夢理論批判  
ジョルジュ・ポリツェル著、寺内 礼監修 富田正二訳/2002.06.17発行/四六判/362P
ポリツェルは、フロイトの夢理論と無意識理論を綿密に分析し、夢から得られる豊かな素材を利用できるのは、精神分析だけだという結論に達した。「フランスの精神分析とヨーロッパの哲学を理解するにはポリツェルを把握せずには理解できない」と形容されるポリツェルが著した古典の翻訳版。

―本書は、現在の精神分析の全体を、あるいは一部を独断的に説明することではなくて、われわれが採択している観点からこれを考察している。したがって、本書は精神分析に関する知識があることを前提としているので、われわれからみてなんらかの意味があると判断したときをのぞいて、技法的な組立てやたんなる事実問題には特に言及していない。そのため、たとえば性欲のように、独断的な説明では前面に押しだされそうな精神分析のいくつかの側面も、本書ではとりあげられていない。
一方、「反論」と「仮定」を適当な引用によって正当化しようとする方法を支持するものでもない。本書のような著書において通常よりも引用が少なくなっているが、それは、著者の解釈が正確であるか否かは各人の考察をとおしてしか確かめられないからである。
本書で提起されている問題は、単に論点を少しでも明らかにすることができるからにほかならない。これから行うさまざまな比較のなかには、もっともなものもいくつかあるだろう。重要なのは、議論が、もはや歴史家のためにしか存在しない心理学のほうへは決して逆戻りすることなく、新たな地平から出発して、新しい次元で続けられるように諸問題を提起することである。本書における考え方が他の人たちのなかにも見いだされるにせよ、あるいは後に、不適切であることが明らかになるにせよ、こうしたことは、問題がこうして提起されている以上、重要ではない。なぜなら、さしあたって重要なのは、考え方ではなくて、新しい方向づけだからである。―(まえがきより)

目次
まえがき

序  論

第1章
精神分析における心理学的発見と具象的なものへの方向づけ

第2章
古典的内観と精神分析の方法

第3章
精神分析の理論的骨組みと抽象化のなごり

第4章
無意識の仮説と具象心理学

第5章 
精神分析における抽象的なものと具象的なものの二元論および具象心理学の問題

結論 
具象心理学の効果と具象心理学が提起する諸問題


ジョルジュ・ポリツェル人と作品
  1.謎の人物
  2.具象心理学と時代の思想的潮流
   フランス心理学の動向とベルグゾン哲学
   フランス心理学とフロイトの精神分析
   具象心理学とフロイト主義
   具象心理学とマルクス主義
  3.緒論考
    T期  U期  V期


訳者あとがき



本体価格:3,200円+税  


戻る